活字と手書き文字の違い!小学校の先生に知ってもらいたい漢字の許容

漢字は様々な顔を持っています。書体は、通常使う楷書や行書、最近では芸術書道と化している草書や隷書、印鑑などに使われる篆書など、漢字1文字でもたくさんのバリエーションが存在します。

現在の小学校では楷書を勉強していますが、戦前では行書も学んでいました。書写(今で言う習字)の授業時間も今よりはるかに多かったので、戦前生まれの方に達筆な方が多いのも納得です。

線の長短

さて、現在の小学校では楷書を学んでいる訳ですが、ちょっと気になった事があったので、ご紹介したいと思います。特に小学校の先生に見てもらえたらうれしいです。下記の図で、正解は【a】【b】のどちらでしょうか?

漢字の許容 線の長短

正解は「ab両方」です。小学校の先生であれば多くが【a】と答えるのではないでしょうか?小学校の教科書では【a】で教えますが、【b】も間違いではありません。むしろ、手書きでは【b】で書かれる方が好ましいと言われます。

縦画のハネ

次の問題も同様に、正解は【a】【b】のどちらでしょうか?

漢字の許容 縦画のハネ

答えは先ほどと同様に「ab両方が正解」です。こちらも、小学校の教科書では【a】で教えますが、【b】も間違いではありません。手書きでは【b】で書かれる事が多く、特に書道では【a】で書く例をあまり見た事がありません。

木の形

3つめの問題です。正解は【a】【b】のどちらでしょうか?

漢字の許容 木の形

答えは「ab両方」です。みんな同じ答えで、芸が無いですね(^_^;)「木」が入る文字で、詰まって書く場合は左右のはらいを点にしてしまいます。ちなみに「保」の字は、本来の形が【b】だったりします。

正解だけど…

上記3つの問題ですが、習字の教室では普通に学ぶ書き方です。大人が美文字を習う際にも普通に学びます。しかし、小学校では教科書で教わる書き方以外は×になる場合もあるそうです。

僕の個人的な意見ですが、小学校の先生が多忙な事も分かりますが、ほんの少しでも漢字の事を学んでいただき、実は漢字は多くの許容を含んでいる事を知ってもらえたらなあ、と思います。

どうしても今の教育では、受験至上主義になっているので、中学受験で良い点数を取る為には…。と考えがちです。そんな事よりも、人間の本質を向上させる為の教育に期待したいのです。

ちなみに、文部科学省も「楷書における書き方の習慣」を尊重しています。小学校におけるテストでも教科書体どうりに書く事を期待していますが、楷書の習慣に沿っていれば×にはしないでほしいと言っています。

明朝体の恐怖

最後の問題です。正解は【c】【d】のどちらでしょうか?

漢字の許容 明朝体の恐怖

正解はやっぱり両方です。

しかし【c】は明朝体(活字)の書き方です。明朝体は活字体として、書籍や新聞などで広く使われていますが、通常書かれる手書きの文字とは異なるので注意が必要です。

明朝体は見やすさを追求したためなのか、装飾的な要素も持ち合わせています。何でこんな形にしたのか…。

結構、明朝体を手書きの文字として正しい形と認識している人がいます。間違っても小学校の先生がそのような事が無いようにしてください。生徒も同じ認識に陥ります。

例えば、「四」の4画目、「陸」の8画目ですが、明朝体はハネていますが、手書きの場合は跳ねないのが普通です。「北」は全く字形が変わっています。※古典にはこの形もあるが一般的に手書きでは好ましくない。

日本の本質がわかる

ちょっと大げさかもしれませんが、漢字の許容を知る事は、日本人の本質も感じることができるような気がします。また、小学校で学ぶ漢字が現在の形になった経緯を知ると、いかに漢字が時代の荒波にほんろうされてきたかが分かります。

まあ、この辺は学者や、僕たちのような文字を書く専門家が知っていればいい事ですが、小学校の先生であれば、その概要だけでも知っていて貰いたいと思います。

小学校の先生が漢字の概要を知る為には、江守賢治先生という方の本をお勧めします。この先生は、文部省の主任教科書調査官を務めていた方で、GHQによる漢字教育の崩壊を食い止めた一人です。※「右」の筆順を護った方。

そんな江守賢治先生の最もお勧めの本が

漢字の筆順の本ですが、まえがきと後書きに漢字の許容について解り易く書かれています。この1冊で漢字をかなり理解できると思いますので、ぜひ手にとってみてください。

おわり

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