注意!『美文字のコツは右上がり』の罠
「美文字は幼少期から書道教室に通っていないと無理でしょ?」少し前、知人にそんなことを言われたことがあります。答えは「そんなことは一切ない」です。その気になれば今すぐにでも文字は上達します。
美文字は法則
毛筆の技術は訓練が必要ですが、字形を整えるだけなら、難しく考える必要はありません。美文字は法則があるので、その法則さえ知ってしまえばそこそこ書けてしまいます。
今回はいくつかある法則の1つ『右上がり』をご紹介します。
右上がりで美文字
普段書く楷書や行書は、右上がりで書きます。
『九成宮醴泉銘』という唐(今の中国)の書がありますが、楷法の極則と言われています。つまり、楷書の究極ってことです。この『九成宮醴泉銘』が、見事な右上がりなのです。
楷法の極則にならって右上がりで書くことで文字は端正に見えるようになるのです。
漢字は縦画・横画・払い・はね・などで成り立っていますが、その中の横画を右上がりで書きます。
やや右上がりの塩梅
ただ、気を付けなくてはいけないのが、やや右上がりということです。あまり極端に右上がりにしてしまうと、字形は崩れてしまいます。
6度法という理論を唱えている先生がいますが、その通りだと思います。6度上げる程度がちょうどいいでしょう。(アマゾン6度法の検索結果)
やりすぎは禁物!いい塩梅によって美文字になるのです。
右利きの人は自然に…
右利きの人なら正面に紙を置いて肘を軸に横線を引くと自然に右上がりになります。水平な線を引くためには意識しないと難しいでしょう。
水平や若干右上がり程度を難しく感じるなら、紙を少し右にずらします。
これは個人差があるので、自分のベストのポジションを見つけてください。
こんな感じで、美文字を法則や理論で考えると、かなり早く上達できます。
カンの良い人ならすぐにでも書けるようになってしまうでしょう。
大人も子供も関係ありませんので、文字にコンプレックスがある人はぜひ挑戦してみてください。
おわり
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