ゼロから学ぶ!書道史おすすめ本&問題集~書写検定対策

2019-04-20

毛筆・硬筆書写検定2級以上の理論問題には『書道史』の問題が出題されます。書道史の知識がゼロの場合、どうしたらいいのか?自分自身の経験からご紹介します。

書道史知識ゼロなら

高校や大学で専門的に書道を学んできた場合、競書誌だけでも普段から意識して勉強している場合、『書道史』の問題に悩む必要はないと思います。書写検定の過去問をやれば対策は万全でしょう。

しかし、全く『書道史』に触れてこなかった場合、ゼロから知識をつける必要があります。僕がそうでした。

5~6年前まで、『蘭亭序』『九成宮醴泉銘』という書道で最も有名な作品名も知らず、『永字八法』という書道の基本中の基本の言葉も知りませんでした。※さすがに無知すぎますね。

ところが、今は書道の歴史も技術も詳しい人になっています。

そんな僕がどうやって書道史を学んでいったかをご紹介します。

最も簡単に書道の概要を知る

書道とはどんなジャンルがあって、どのような書き方があって、どんな歴史を歩んできたのか?実は最も簡単に書道の概要を知る方法『とめはねっ!』を読むことです。

【マンガ】とめはねっ
【マンガ】とめはねっ

『とめはねっ!』は高校書道部の活動を描いた漫画作品なのですが、書道に対しての情報料が多く、登場する作品も【本物】なので、とても勉強になります。面白おかしく書道の勉強ができるのです。

書道系の漫画はほかにもあり、『ばらかもん』『マンガ書の歴史』・・・いろいろと買って読みましたが、書道に真摯という意味で『とめはねっ!』はダントツのクオリティを誇りっています。

※『ばらかもん』は大人気漫画ですが、主人公が書道家なだけで、書道マンガではありません。
※『マンガ書の歴史』は期待してたのに本当に残念な内容でした。

書道史の知識がゼロであれば、『とめはねっ!』を熟読することを強くお勧めします。これで、書道史の概要が把握でき、その後に書道史の専門書を読んでもスムーズに理解できるようになります。

書道史を深く理解するために

浅くてもいいので、『とめはねっ!』で概要を知ったら、江守賢治先生著の『字と書の歴史』を読みます。これで書写検定に出題される書道史の問題はクリアできるでしょう。

江守賢治先生著の『字と書の歴史』
江守賢治先生著の『字と書の歴史』

より効果的に、より深く書道史を知るためには、平行して【臨書】することです。『字と書の歴史』の文章だけ読むよりも、実際に作品を臨書する方が体に浸み込んでいきます。

浅く広く臨書する

臨書と言っても膨大な作品数があるので、いちいち法帖を用意するのは大変です。そこで、浅く広く臨書していきます。※あくまで書写検定対策としてです。

浅く広く臨書するために愛用している法帖が、天来書院の『これだけは学びたい書の古典』です。3冊揃っていれば有名な古典はほぼ網羅できるので、浅く広く臨書するためには最適です。

天来書院の『これだけは学びたい書の古典』
天来書院の『これだけは学びたい書の古典』

書道史を学びながら臨書すれば、技能問題の臨書の対策にもなるので一石二鳥です。また、法帖などには、はじめ書き、あと書き、説明書きなどいろいろと書かれています。これらはサラッと重要なことが書かれているので熟読必死です。

問題はかな

問題はかなの勉強です。仮名の歴史は『字と書の歴史』で学べますが、浅く広く臨書できる法帖(お手本集)を見付けることができなかったので、作品ごとの法帖をいくつか揃えて臨書していました。

僕が書写検定用に揃えた仮名の法帖は3種類『高野切1種』『伊予切』『関戸本古今集』です。なぜこの3冊なのか理由があるのですが、それはまた後日に記事にしたいと思います。

仮名の歴史は『字と書の歴史』で暗記したのですが、ウィキペディアも活用していました。作家で検索したり、作品名で検索したり、詳細な情報が出てくるので、寝る前にスマートフォンで読んだりしていました。

問題集

書道史の問題集なら日本書写技能検定協会の公式本『毛筆・硬筆 書写技能検定の手引きと問題集』が最適です。3年分の過去問が掲載されているので、書写検定対策としては十分です。

>>>日本書写技能検定協会公式サイト

過去問を繰り返し解いてみて、満点近く取れるようになれば本番も問題ありません。書道史も含め、理論問題はシッカリ対策すれば点が取れます。技術はそうはいきませんからね。

とにかく、あまり自分を追い詰めないで、楽しみながら勉強するのがポイントです。勉強が楽しめることは実は最も効率的だったりしますので。

おわり

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