『令』の書き方~鈴・怜・嶺・零・冷・澪・令…活字と手書きの扱いについて

賞状を書く中でも特に重要なのがお名前です。更にお名前でも注意が必要なのが卒業証書です。

 

卒業証書は原則『戸籍に登録されている姓名・文字』で筆耕作業を行います。ただ、戸籍は活字(明朝体)で書かれているために、手書き文字(教科書体)と字形が異なることが多々あります。

 

例えば『 北・四・陸・家・入・外・・ ・ 』これらはさほど問題ありません。北は手書きの場合3画目が左上に跳ね2画目と接するように書きます。四や陸は手書きの場合、人にょうに似た部分でははねません。家・入・外・・・も同じように手書きとの違いがありますが、これらは一般的に知られています。

 

しかし『令』だけは問題を孕んでいます。

 

原則として『令』は手書きの場合『マ』で書きます。教科書体でも『マ』となっていて小学校でもそのように教えます。

 

実際に、令の『卩』と『マ』はフォントの違いなのですが、『卩』が一般に浸透しているために、一般的に『卩』と『マ』は字形の違いと認識されがちです。

 

古典には『マ』も『卩』もあるので、どちらで書いても正解なのですが、本来であれば活字が『卩』、手書きは『マ』となります。※政府の発表した『令和』はイレギュラーな字形です。

 

政府が『令和』を発表した際に、イロイロな書道家がコメントやブログを書いていましたが、見ていると同じような見解が多く見られました。

 

これまで何年も卒業証書を書いてきましたが、あまりに『卩』が浸透していたので、標準を『卩』として、指定があった場合に『マ』と書いてきました。

 

しかし、この辺もシッカリとした方が良いと判断したので、令和元年度から逆にして、標準を『マ』、イレギュラーを『卩』で書くことにしました。

 

『令』の書き方~鈴・怜・嶺・零・冷・澪・令…活字と手書きの扱いについて

 

お手数かけますが、『卩』が希望の場合はリストに注意書きをお願いします。※リスト全て『卩』にする場合は一括でご指示いただき、個別に指定しなくて大丈夫です。

 

以上、よろしくお願いいたします。