筆耕とはいったい・・・?筆耕という言葉を我々は普通の会話で使います。また、結婚式場のブライダルプランナーのような人も普通に筆耕という言葉を使います。
でも、世間一般で『筆耕』という言葉はあまり使われていませんよね。『筆耕』という言葉を知っている人の方が少ないと思います。
さらに、書道の愛好家や書道の先生でさえ、知っている人は決して多くありません。
『筆耕』とは、筆を使って文字を書くことによって報酬を得ることを言います。つまり、文字を書くプロということですね。
文字を書くプロは古くは飛鳥時代や奈良時代からあり、お経を書き写すことでお給料が発生していました。当時は写経生と呼ばれて、これが筆耕の前進と言われています。
文字を書くプロと言っても書道の先生とは意味が異なります。もちろん、書道の先生と筆耕士の両方を営んでいる方もいます。しかし、仕事の種類は全く別になるのです。
筆耕士が書く文字は実用書道と言われる文字で、書道で習う芸術書道とは一線を画します。
芸術書道に近い文字で書かれた賞状などもありますが、基本的に筆耕で使われる実用書道の文字は楷書体がほとんどです。
誰でも読める正確な文字であり、なおかつ上品で存在感がある楷書体が、筆耕にはふさわしいと考えています。
さて、筆のお仕事を筆耕と言うならば、筆耕と言う単語の語源ってどのようなものなのでしょうか?
筆耕は、筆耕硯田(ひっこうけんでん)を略した言葉です。筆耕硯田とは、筆で硯(すずり)の田を耕すと言う意味で、江戸時代から存在する言葉です。
筆を耕すって、面白くて良い表現ですよね。
筆耕の仕事は多岐にわたります。
当店『筆耕コム』のように、賞状・リボン・式辞・・・など、小筆を中心としたお仕事もあれば、看板などの大きな字を書くお仕事もあります。
看板は業者さんが決められたフォントで書く事が多いのですが、昔は書道家を目指している人や書道家さんの副業として書く事が多かったと言います。
また、少し意識して商店街などを歩くと実に多くの筆文字を見つける事ができます。看板の文字やメニューの文字、パッケージの文字やキャッチコピーの文字。
こうして考えると、小さな文字から大きな文字まで、筆耕の仕事の幅はとても広いと言えるでしょう。
また、筆耕の文字を見ても実に多彩です。
古典に準じたキッチリした文字もあれば、デフォルメしたかわいらしい文字もあります。時代に沿って文字が進化するのは当然のことですし、そんな文字たちは見ていても楽しくなります。
筆耕コムの運営者で筆耕士の清水克信は書道家でもあります。
『楷書・行書・草書・隷書・かな』と一通り学んできましたが、やはり得意なジャンルがあって、それが細字の楷書【細楷】となります。つまり、小さな楷書ですね。
それもそのはずで、賞状書きのスペシャリストなので、【細楷】が得意なのは当たり前なのです。そしてその【細楷】ですが、楷書と言っても特徴的な書き方をしています。
当サイト『筆耕コム』のサンプルを掲載しているページを見てもらえればわかるように、かなりシャープな書風です。これは他の筆耕業者さんと見比べると分かりやすいでしょう。
賞状を書く場合の楷書は比較的ボテッとした書風で書かれることが多いですが、筆耕コムの書風はかなりシャープに見えるはずです。これは日本賞状技法士協会の前田書風に則した書き方です。
筆耕と言っても書かれる文字は千差万別です。その辺も意識してみると、賞状がもっと楽しく見えるでしょう。
もし、賞状・リボン・あて名・・・など、筆耕を依頼する機会があり、筆耕業者の選別に迷っているのなら、サンプルを見比べてみてください。
そして、自分の好みのサンプルの業者さんにご依頼するのがベストです。※サンプルが無い業者さんは無いと思います。
もちろん、筆耕コムではいつでもご依頼をお待ちしています♪