数字を縦書きに書く場合、漢数字書くことが多いのですが、日付・生年月日・西暦・和暦・番号・住所を漢数字で書くときの書き方を解説します。
数字ですが、日本では主に算用数字(インド・アラビア数字)と漢数字が使われています。
算用数字と漢数字の大きな違いは、使われる文字(数字)の数です。算用数字は1から0の10種類ですが、漢数字は百、千、万、億、兆、京・・・とたくさんあります。
算用数字は数字の羅列で表しますが、漢数字は文字の組み合わせで数字を表します。
しかし、漢数字も状況に応じて文字の羅列で使うことがあります。そしてそれは、状況に応じて変わってきます。
まず横書きと縦書きでの書き分けですが、横書きは算用数字、縦書きは漢数字を使うことが多いです。賞状などの筆耕の現場ではほぼその原則に当てはまっています。
そこを踏まえ、筆耕の現場の視点から見た縦書きの漢数字の書き方をご紹介します。
日付と生年月日ですが、年と月日で異なる書き方をすることがあるので、分けて考えた方がいいでしょう。
西暦の場合、漢数字は数字の羅列になります。「2024年」であれば「二〇二四年」となり「二千二十四年」とは書きません。※「〇」の表現を使います。
和暦の場合、漢数字はそのまま表現します。「昭和63年」であれば「昭和六十三年」です。「平成10年」であれば「平成十年」となります。
西暦は数字4桁なので、漢数字をそのまま表現すると桁数が多くなってしまいます。そのためにイレギュラーとして、数字の羅列になっていると考えていいでしょう。
和暦は数字2桁なので、漢数字をそのまま表現しても最大3文字で済みます。だから、普通に漢数字で表現しています。
ただし、仮に和暦が100年を超えた場合は、考え方を変える必要があるかもしれません。和暦が100年を超えることは現実として考えづらいですが、その時の人たちに考えていただきましょう。
月日は漢数字をそのまま表現します。月の場合「10月」であれば「十月」となり「一〇月」とは書きません。「12月」であれば「十二月」として「一二月」とは書きません。
日でも「16日」であれば「十六日」となり「一六日」とは書きません。「29日」であれば「二十九日」として「二九日」とは書きません。
卒業賞証書や認定証書、修了証書や認可状など、賞状の中でも証書では番号を書くことがよくあります。そんな番号では、漢数字は数字の羅列で書きます。
例えば「第12345号」であれば「第一二三四五号」として「第一万二千三百四十五号」とは書きません。
これは桁が少なくても同じです。「第12号」であれば「第一二号」となり「第十二号」とは書きません。「第87号」であれば「第八七号」となり「第八十七号」とは書きません。
賞状から離れて宛名書きを見てみましょう。まず郵便番号ですが、これは縦書きでも横書きでも算用数字を使います。郵便番号については分けて考えてください。
そして住所の番地ですが、これは漢数字も数字の羅列で書きます。
例えば「5丁目54番43号」は「五丁目五四番四三号」または「五ー五四ー四三」となり「五丁目五十四番四十三号」や「五ー五十四ー四十三」とは書きません。
また、アパートやマンションの部屋番号も同じです。「9021号室」であれば「九〇二一号室」となり「九千二十一号室」とは書きません。※「〇」の表現を使います。
宛名書きの場合は、見た目の美しさと同時に郵便局での作業のしやすさも考慮する必要があります。その場合、やはり数字の羅列の方がバランスがいいでしょう。
以上、縦書きの漢数字の書き方ということで、日付・生年月日・番号・住所について解説してきました。
これらは習慣に基づいたもので、見た目の美しさと利便性から上記の形でルールが確立しました。
とは言っても、このルール以外の書き方が間違いではありません。ん。証書を贈る団体の伝統的な書き方があるかもしれません。
その辺はあまり神経質にならずに状況に応じて書いて下さい。以上、参考になれば幸いです。